初めての台湾旅行でも安心！予算の立て方と格安で楽しむ5つの方法

初めてパスポートにスタンプを押すなら、僕は迷わずこう伝えたい。
「最初の一歩は、台湾がいい」と。
それほどまでに、この国には“やさしさ”がある。街は清潔で、どこを歩いても人の温もりがある。
屋台の軒先から立ちのぼる湯気に笑顔が混じり、通りの向こうからは甘い豆乳の香りが流れてくる。
異国の空気なのに、なぜか懐かしい。そんな場所が、台湾だ。

けれど、いざ旅を計画しようとすると、最初に頭をよぎるのはやっぱり「予算はいくらかかるんだろう？」という現実的な問い。
「できるだけ安く行きたい」──でも「せっかくなら、グルメも観光も楽しみたい」。
その二つの想いのあいだで揺れる気持ちは、僕にもよくわかる。

だからこそ今回は、旅の計画を立てる前に知っておきたい2泊3日・3泊4日別の費用の目安から、
“節約”という言葉の裏に隠れた、格安で心を満たす5つの方法までを丁寧にまとめた。
数字の中に、ちゃんと“旅の自由”を見つけてほしいから。

僕自身、これまで何度も台湾を訪れてきたけれど、うまく計画を立てれば、「予算7万円以内」で感動に満たされる旅は確実にできる。
高級ホテルや豪華ディナーがなくても、夜市で味わう一杯のスープに、思い出は宿る。

このページでは、そんなリアルな旅の感覚を交えながら、
“無理せず楽しむ台湾”のコツをお届けしたい。
旅費の不安を手放せば、きっと見えてくる。──あなたの旅が、もっと自由になる瞬間を。

台湾旅行の平均費用はいくら？2泊3日・3泊4日の目安
安く行くなら“時期”がカギ！台湾旅行のベスト＆安い時期
航空券＆ホテル代を抑える3つの裏ワザ
食費・交通費を上手に節約する5つの実践テク
格安で楽しむ5つの方法（まとめ）
初めての台湾旅行におすすめのモデルプラン（2泊3日）
よくある質問（FAQ）
【まとめ】予算を知れば、旅はもっと自由になる

台湾旅行の平均費用はいくら？2泊3日・3泊4日の目安

「台湾って、結局いくらあれば行けるんだろう？」──
旅を考えるとき、誰もが一度は抱くこの疑問。
ガイドブックの数字だけでは見えてこない“リアルな費用感”こそ、旅を現実に変える第一歩です。

大手旅行会社 JTB のデータをもとに、平均的な台湾旅行の費用を整理すると、こうなります。

旅行スタイル	日数	目安費用
パッケージツアー	2泊3日	約7〜10万円
個人手配（LCC利用）	2泊3日	約5〜8万円
個人手配（フルサービス航空）	3泊4日	約9〜13万円

出典：JTB公式／
三井住友カード旅マガジン

数字だけを見ると、やや高く感じるかもしれません。けれど、ここに“旅の工夫”を少し加えるだけで、費用は驚くほど変わります。
たとえばLCCを利用すれば、往復2〜3万円台の航空券も珍しくありません。宿泊も、台北駅周辺で清潔なホテルが1泊5,000円前後。
さらに、夜市やローカル食堂なら、1食300円で本格的な台湾グルメを味わえます。

つまり、個人手配で自由に組み立てれば、5〜6万円台でも“心から満たされる台湾旅”ができるということ。
僕も初めて台湾を訪れたとき、格安航空券と小さな宿を選んだおかげで、浮いたお金で夜市を3軒もはしごできました。
旅の価値は、値札ではなく、どう過ごしたかで決まるのだと、そのとき感じたのです。

そしてもうひとつ伝えたいのは、“旅の費用を知ること”は、自由を増やすことだということ。
予算を理解しておけば、無理なく、怖がらず、もっと軽やかに飛び立てる。
数字はあなたを縛るための鎖ではなく、旅を支える羅針盤です。

「物価がどう変わろうとも、“予算コントロール”こそが旅の本当の自由。」
― 旅の哲学ノートより

数字の裏側には、まだ見ぬ感動が待っています。
次はその費用を、もっと賢く使うための“旅のタイミング”について、お話ししましょう。

次の章では、この予算をさらに賢く使うための「安く行ける時期」を見ていきましょう。

安く行くなら“時期”がカギ！台湾旅行のベスト＆安い時期

旅は、同じ行き先でも“行く時期”によってまったく表情が変わります。
そして、台湾ほどその「タイミングの妙」を感じる国も珍しい。
同じ2泊3日のプランでも、わずか数週間ずらすだけで旅費が1.5倍以上違う──そんな現実を、僕は何度も体験してきました。

旅行予約アプリ「NEWT」のデータによると、台湾旅行の最安シーズンは以下の通りです。

月	旅費相場	特徴
1月〜3月	やや高め	旧正月で混雑。冬の夜市グルメが人気。
4月〜5月	安め	気候が快適で、LCCセールも多い。
6月〜8月	高め	夏休み・台風シーズンでやや割高。
9月〜11月	最安	旅行客が減り、航空券が安くなる狙い目時期。
12月	やや安め	年末を除けば落ち着いた価格帯。

とくに5月・9月・11月は、旅人にとって“黄金の季節”。
航空券が安く、ホテルも手頃。さらに気候は穏やかで、湿度も落ち着き、街歩きが心地よい。
つまり、コスパと快適さを両立できる“ベストシーズン”なのです。

逆に、旧正月やゴールデンウィークの時期は、台湾全土が祝祭ムードに包まれる一方で、航空券もホテルも跳ね上がります。
まるで旅人たちの熱気が、値札にまで伝わるように。
だからこそ、もしスケジュールを調整できるなら、少しだけ季節をずらして旅立ってみてください。
同じ街でも、喧騒が消えたときにだけ聞こえる“台湾の鼓動”があるから。

「最安時期を知る人だけが、人気スポットを独り占めできる。」
― 旅の静寂は、混雑のない季節にこそ宿る。

僕が初めて“安い時期”を意識して訪れたのは、9月の台北でした。
日中は30度を超えて汗ばむのに、夜になると街の風が優しく頬をなでる。
観光客の少ない士林夜市を歩けば、屋台の灯りがぽつり、ぽつりと灯っていく。
その光に照らされながら、50元の豆花（トウファ）を手にした瞬間、
「これが“贅沢の形”なんだ」と、ふと胸の奥でつぶやいていました。

安さを追うことは、時に“余白のある旅”を見つけること。
混雑のない通りで、静かに息づく台湾の暮らしに触れたとき、あなたの旅はもう“節約”ではなく、“発見”になる。
次の章では、その旅をさらに自由にするための航空券＆ホテルの節約術を、具体的にお話しします。

航空券＆ホテル代を抑える3つの裏ワザ

旅の費用の大部分を占めるのは、やはり航空券とホテル代。
でも、ちょっとした“旅人の知恵”を加えるだけで、同じ旅でも2〜3万円は変わってくる。
僕が長年の旅の中でたどり着いた結論は――「節約は、我慢ではなく工夫だ」ということ。

ここでは、僕自身が実際に何度も使ってきた、安くても快適に旅する3つの裏ワザを紹介します。
どれもすぐに実践できる“小さな選択”ですが、積み重ねれば旅が見違えるほど自由になります。

① LCCを味方にする（Peach・タイガーエア台湾）

台湾行きの航空券は、探し方ひとつで驚くほど安くなる。
特に関西・成田発のPeach Aviationやタイガーエア台湾のLCC（格安航空）は、旅の強い味方です。

彼らのセールは、まさに“旅人の祭典”。
ときには、片道1万円以下、往復でも2万円を切ることさえあります。
LCCの公式メールに登録しておけば、深夜に突然配信される“限定セール”を逃さずキャッチできるでしょう。

僕もこれまで、思いがけず安いチケットを見つけた夜、迷う暇もなく予約ボタンを押したことが何度もあります。
そして翌週には、桃園空港に立っていた。
その瞬発力こそ、旅の魔法の始まりです。

「航空券ひとつで旅の色が変わる。LCCを味方にして“お得旅”を始めよう。」

② 早朝・深夜便を活用して、宿泊費を節約

もうひとつ、LCC旅の大きな魅力が“フライトの時間帯”。
台北行きには早朝便や深夜便が多く、これを上手に使えば、2泊3日でも実質3日半分旅を楽しめます。

たとえば深夜に日本を出発し、早朝に台北到着。
朝の光を浴びながら、街が目を覚ましていく様子を眺めるのは最高の瞬間です。
荷物をホテルに預けたら、まだ人の少ない永康街や迪化街を散歩して、静かな台湾の朝を感じるのもいい。

帰りは夜便を選べば、最終日もめいっぱい遊んでから空港へ直行。
宿泊費を1泊分浮かせるだけでなく、旅の時間を“半日”増やせます。
時間こそ、旅人にとっての最も貴重な通貨。
お金を節約しながら、時間を最大化する。それが上手な旅の計算式です。

「時間こそが、旅人にとっての“最高の通貨”である。」

③ ホテルは“価格より立地”を選ぶ

「安い宿を選んだのに、交通費で結局高くついた」──そんな失敗をした人も多いはず。
実は、宿選びのカギは“金額”ではなく“立地”です。
台北なら、台北駅・中山・西門町エリアが断然おすすめ。
主要観光地へアクセスしやすく、夜市やカフェも徒歩圏内。1泊5,000〜7,000円台で清潔なホテルがたくさんあります。

さらに、Booking.comやAgodaでは、直前割・会員セール・連泊割を頻繁に開催。
3泊すれば、1泊分がほぼ無料になることもあります。

僕がよく泊まる中山エリアの小さなホテルは、決して豪華ではないけれど、
朝、窓から差し込む光の中で豆乳を飲む時間が、何より贅沢に感じる。
ホテルは寝る場所であると同時に、“旅の余韻を受け止める場所”なのです。

「宿泊費を削ることで、朝市で味わう湯気の中の饅頭に時間を使える。」

航空券とホテル──この2つを見直すだけで、旅の自由度は一気に広がる。
“安く旅する”ことは、決して貧しく旅することではありません。
限られた予算の中で、どれだけ多くの瞬間を味わえるか。
その答えを探す旅こそ、僕たちを本当の旅人にしてくれるのだと思います。

次は、現地でさらに楽しみながら節約するための「食費＆交通費のリアル節約テク」を紹介します。

食費・交通費を上手に節約する5つの実践テク

台湾という国には、不思議な魅力がある。
それは、「節約＝我慢」ではなく、「節約＝自由」として感じられること。
少しの工夫と知恵で、財布に優しく、それでいて心が豊かになる旅ができる。
この国は、そんな“賢く楽しむ旅人”にやさしい場所だ。

ここでは、僕がこれまでの旅で体感してきた、食費と交通費を上手に節約する5つのリアルテクニックを紹介します。
ただ安く済ませるのではなく、「満足度を何倍にも高める工夫」として、ぜひ参考にしてほしい。

① 屋台とローカル食堂で“300円グルメ”を楽しむ

台湾の夜は、屋台の灯りが街の鼓動になる。
士林夜市や寧夏夜市を歩けば、香ばしい匂いが鼻をくすぐり、鉄板の音が旅心をくすぐる。
牛肉麺（ニュウロウメン）や小籠包が一皿40〜80元（約200〜400円）ほど。
たった数百円で、旅の幸福が舌の上に広がる。

僕が台北で通っている「雙連圓仔湯」では、100元もしない豆花（トウファ）や仙草ゼリーが味わえる。
決して豪華ではない。でも、店主の笑顔と湯気の向こうに見える日常こそ、最高のごちそうだ。

「食費を工夫すれば、そのぶん夜市での一杯が至福になって返ってくる。」

② MRT＋悠遊カードで交通費を30％節約

台湾の旅を支えるのは、なんといってもMRT（地下鉄）と悠遊カード。
Suicaのようにチャージして使えるプリペイドカードで、運賃が常に約20％オフになる。
1回25〜35元（120円前後）で主要観光地をスイスイ移動でき、駅も清潔で快適。
コンビニで買い物もできる万能カードだ。

タクシーも手頃で、初乗りは85元（約400円）。
数人で割れば、観光地の移動も意外と安く済む。
移動に余計なストレスがない分、時間にも心にも余裕が生まれる。

③ 無料観光スポットを組み合わせて“旅の濃度”を上げる

台北には、実は無料で楽しめる名所が驚くほど多い。
中正記念堂、龍山寺、永康街の街歩き、そして台北101の夜景。
入場料もなく、それでいて“台湾らしさ”を全身で感じられるスポットばかりだ。

観光地を「お金で買う」時代は終わったのかもしれない。
“体験を選び取る力”こそ、旅人の感性だ。

「節約とは、削ることではなく、“選び取る自由”のこと。」

④ コンビニ＆スーパーを活用して“旅コスト”を最適化

台湾のコンビニは、日本とは少し違う。
セブンイレブンやファミリーマートには、店内で食べられる温かい軽食が並び、カフェラテも一杯50元前後。
朝食をここで済ませるだけで、1日あたり数百円の節約になる。

さらに、地元スーパーの「全聯福利中心（チュエンリェン）」は旅人の味方。
南国の果物やドリンクをまとめ買いしておけば、観光の途中でちょっとしたピクニック気分も味わえる。
“食費を賢く回す”とは、単に節約ではなく、“旅をデザインする”ということなのです。

⑤ 現地の無料Wi-Fi・eSIMを活用

台湾は公共Wi-Fi環境が世界トップクラス。
台北市内では「Taipei Free」に登録するだけで、主要エリアで無料接続が可能です。
また、旅行者向けのeSIMサービス（例：Airalo）を利用すれば、わずか1GBあたり500円前後。
SIMカードの差し替えも不要で、スマホひとつで快適な通信が手に入ります。

ちょっとした通信の工夫が、カフェで地図を開く時間をスムーズにし、迷いも減らす。
それだけで、旅のストレスは驚くほど軽くなります。

これらを積み重ねていくと、食費と交通費を合わせて1日あたり2,000円以内に抑えることも十分可能。
けれど、ここで大切なのは「節約の数字」ではなく、その先にある“自由の感覚”です。

「“安くても満たされる”──台湾で見つけた、コスパ旅の魔法。」

旅とは、予算を減らすことではなく、感動の密度を増やすこと。
財布が軽くても、心が満ちる。そんな旅を、台湾はきっと教えてくれる。
次の章では、これまでのポイントを整理しながら、格安でも満たされる旅の5つの方法をまとめていきます。

格安で楽しむ5つの方法（まとめ）

これまで紹介してきた旅の工夫を振り返ると、台湾旅行をお得に楽しむ秘訣は、ただの節約ではありません。
それは、「予算を削る」ことではなく、「価値を選び取る」こと。
“安く行く”のではなく、“豊かに行く”ために、どこに心を配るか――それが旅の上手さを決めます。

無理に出費を抑えようとすると、旅の軽やかさを失ってしまう。
けれど、“賢く削る”という視点を持つと、不思議と心に余白が生まれます。
そして、その余白が、旅を深く、そして優しくしてくれるのです。

それでは改めて、台湾を“格安で楽しむ”ための5つの鍵を整理してみましょう。

LCCで航空券を押さえる
Peachやタイガーエア台湾などのセールを狙い、往復2万円台で空へ。
安く手に入れた航空券こそ、旅の最初の“自由切符”になる。
オフシーズン（5月・9月・11月）を狙う
混雑が少なく、航空券もホテルもぐっと手頃に。
穏やかな風とともに歩く台湾の街は、観光シーズンとは違う静けさを見せてくれる。
ホテルは“価格より立地”を選ぶ
台北駅・中山・西門町エリアはアクセス抜群。
1泊5,000円台でも快適に、そして効率的に街を楽しめる。
屋台グルメ＆MRTを活用する
夜市では一皿300円の幸福、悠遊カードで交通費20％オフ。
安さの中に、“台湾の暮らしのリズム”が流れている。
無料スポット＆Wi-Fiを上手に使う
寺院、夜市、街角の光景。
“0円の体験”を積み重ねるたびに、旅の記憶が濃くなる。

どれも特別な裏ワザではありません。だけど、そのひとつひとつが旅の輪郭をやわらかくしてくれる。
たとえば夜市で交わした笑顔、道に迷って見つけたカフェ、偶然通りかかった寺院の鐘の音。
節約の中にこそ、そんな“偶然の豊かさ”が隠れています。

「節約は削ることではなく、自由を増やすこと。」
― 旅の真髄は、“予算内に収める”ことではなく、“心を満たす”ことにある。

僕が何度も訪れる台湾は、まさにその“心の豊かさ”に溢れた国です。
物価が手頃で、治安がよく、人がやさしい。
市場の喧騒も、夜市の灯りも、そして人の笑顔も、すべてが旅のごちそう。
予算7万円前後でも、五感のすべてで“幸福”を味わうことができます。

だから、旅のテーマは「節約」ではなく「選択」。
何を減らし、何に心を使うかを決めた瞬間、旅はあなたの色に染まります。

次の章では、そんな考えをもとに組み立てた2泊3日のモデルプランをご紹介します。
きっとあなたの「初めての台湾旅行」が、“一生に一度の思い出”に変わるはずです。

初めての台湾旅行におすすめのモデルプラン（2泊3日）

「限られた2泊3日で、どこまで“台湾らしさ”を感じられるだろう？」
そんな思いを胸に、僕が何度も歩いてきたルートの中から、初めてでも無理なく楽しめる台湾モデルプランを組み立ててみた。
想定予算は6〜8万円。
時間もお金もかけすぎず、けれど“記憶に残る体験”だけはしっかり詰め込んだ旅だ。

台湾の魅力は、観光地の華やかさだけじゃない。
人の温もり、街の空気、夜市の香り――その一つひとつが旅の記憶を染めていく。
このプランでは、そんな“台湾の鼓動”をまるごと感じる3日間を提案したい。

【1日目】台北到着 → 九份で“ノスタルジーの夕暮れ”

午前：日本出発（LCC利用なら午前便で約3〜4時間）
午後：台北桃園空港着 → MRTまたはバスで市内へ（約1時間）
夕方：九份観光へ（幻想的なランタンの街並みを散策）
夜：提灯の灯りが揺れる茶芸館で、静かな時間を過ごす

九份の夕暮れは、まるで時の流れがゆっくりと溶けていくようだ。
霧が立ちこめる坂道の途中で振り返ると、オレンジの提灯がひとつ、またひとつ灯り始める。
湯気の向こうで笑う茶店の女性、遠くに霞む港の光、しっとりとした雨音。
この光景に出会うたび、「あぁ、旅ってこういう瞬間のためにあるんだ」と心が静かに震える。

【2日目】台北観光 × 夜市グルメを堪能

午前：中正記念堂・龍山寺など台北定番スポットを巡る
昼：永康街で小籠包ランチ（鼎泰豊・京鼎樓など人気店へ）
午後：台北101展望台や西門町の街歩きを楽しむ
夜：士林夜市でB級グルメを満喫（胡椒餅・魯肉飯・タピオカミルクティー）

夕方、MRTを降りて夜市の明かりが見えた瞬間、空気が少し甘くなる。
鉄板の上で音を立てる餃子、漂う香草の匂い、笑い声。
異国の熱気の中で串焼きを頬張ると、「旅してるんだ」と実感がこみ上げてくる。

ふと見上げた空は、台北特有の淡い夜色。
旅の幸福とは、きっとこの“何でもない時間”にこそ宿っているのだと思う。

【3日目】市場散歩 → 台北駅周辺でお土産購入 → 帰国

朝：雙連朝市で朝ごはん（豆乳×揚げパンの最強コンビ）
午前：迪化街でお土産探し（ドライフルーツ・お茶・雑貨）
昼：MRTで空港へ移動（悠遊カードでスムーズに）

朝の雙連市場は、まるで台北の台所そのもの。
地元のおばあちゃんたちが笑い合いながら野菜を選び、屋台では豆乳が湯気を立てる。
その温かいざわめきの中に立っていると、「旅が終わる」と感じる寂しさよりも、
「また来よう」と思える不思議な力が湧いてくる。

帰りの飛行機を待つラウンジで、スマホに残った写真をめくる。
九份の光、夜市の喧騒、豆花のやさしい甘さ――どれも鮮やかで、どれも手のひらに残るような記憶。
たった2泊3日なのに、心には1週間分の景色が詰まっている。
旅とは、長さではなく、感じた“濃度”で決まるのだと、改めて思う。

モデルプラン費用の目安

項目	目安費用
航空券（LCC利用）	約25,000〜35,000円
ホテル（2泊）	約10,000〜14,000円
食費・交通費・観光	約10,000〜15,000円
合計	約55,000〜65,000円

この予算でも、旅の密度はしっかり。
お金をかけずとも、感動は削らない。
「安く行ったのに、心は満たされた」――その実感こそが、このプランの最大の価値です。

「‘2泊3日’という限られた時間が、かえって旅を濃密にする。」

短い旅だからこそ、感動の一瞬がより鮮やかに焼きつく。
そして気づくのです――旅とは、時間を増やすことではなく、“時間の質”を変えることなのだと。

よくある質問（FAQ）

初めての台湾旅行。
計画を立てるほどに湧き上がる期待と、同じくらいの不安。
「何泊がちょうどいい？」「お金はいくらかかる？」「Wi-Fiは？両替は？」――
そんな疑問を、僕が何度も台湾を歩いてきた経験から“リアルな目線”で答えます。
旅の準備は、情報を詰め込むことじゃない。
不安をひとつずつ解いていく、そのプロセスから旅は始まるのです。

Q1：台湾旅行は何泊がちょうどいいですか？: 僕がすすめるのは、やはり2泊3日〜3泊4日。
短すぎず、長すぎず──このスパンが“旅の余韻”を残しながらも、現実に戻りやすいちょうどいいバランスです。
台北を拠点にすれば、九份・士林夜市・台北101など主要スポットを無理なく巡れます。
時間に余裕があるなら、台中や十分のランタン上げも組み合わせたい。
2泊3日でも心は十分満たされる、けれど3泊4日なら“台湾の呼吸”を感じられる。
旅の日数は、スケジュールではなく「心の速度」で決めてほしい。

Q2：台湾旅行はいくらくらい必要ですか？: 平均的な旅費の目安は、個人手配なら5〜8万円、ツアーなら7〜10万円ほど。
LCCを活用すれば航空券は往復2〜3万円台、ホテルも台北市内で1泊5,000円前後。
食費も安く、屋台グルメなら1食300円台。まさに“コスパの王国”。
オフシーズン（5月・9月・11月）を狙えば、さらに格安で行けます。
「お金がないから旅を諦める」ではなく、「お金を知るから旅を自由にする」。
それが、賢い旅人のスタイルです。

Q3：台湾旅行で気をつけることはありますか？: 安全でやさしい国ですが、旅人としてのマナーと注意は忘れずに。
水道水は飲まず、必ずミネラルウォーターを。寺院では帽子を脱ぎ、露出の多い服装は避けるのが礼儀。
夜市ではスリに注意し、財布やスマホは前ポケットに。
そしてもうひとつ──“台湾では笑顔が最強のパスポート”だということを忘れないでください。
「你好（ニーハオ）」の一言で、旅の空気はやわらかく変わります。

Q4：台湾でチップは必要ですか？: 安心してください。台湾にはチップ文化はほとんどありません。
レストランでも、サービス料が自動的に含まれていることが多いです。
ただし、ホテルで荷物を運んでもらったり、特別に親切にしてもらった場合は、感謝の気持ちとして20〜50元を渡すのもスマート。
けれど大切なのは“お金”よりも“ありがとう”を笑顔で伝えること。
その一言が、相手の記憶にも残る最高のチップになります。

Q5：両替はどこでするのが一番お得？: 断然、台北市内の銀行や両替所。
日本の空港よりレートが良く、安心感もあります。台北駅周辺や西門町には両替所が多く、英語や日本語対応のスタッフもいます。
現金は1万円分ほどあれば十分。ほとんどの店でクレジットカードが使えます。
屋台や市場などのローカル店では現金を用意しておくとスムーズ。
旅の財布は軽く、心は重く。これが僕の旅のモットーです。

Q6：Wi-Fiはどうすればいいですか？: 台北はWi-Fi天国。市内全域で「Taipei Free」が使えるほか、カフェや駅にも無料スポットが点在しています。
ただし、安定した接続を求めるなら、AiraloなどのeSIMをおすすめします。
1GBあたり約500円で、SIMを差し替える必要もなし。スマホひとつで世界とつながれる時代です。
屋台の匂いを追いかけながら、地図アプリで次の目的地を探す――そんな“デジタル×旅情”もまた、現代旅の醍醐味です。

「旅の不安を減らすことは、旅の自由を増やすこと。
心配ごとが消えた瞬間、旅は“冒険”に変わる。」
―― 蒼井悠真

次の章では、この旅を締めくくる形で、予算と自由の関係についてもう少し深く掘り下げてみようと思う。

【まとめ】予算を知れば、旅はもっと自由になる

旅の計画を立てるとき、私たちはつい「お金」のことを真っ先に考えてしまう。
「足りるだろうか」「少しでも安く抑えたい」「けれど、妥協はしたくない」――。
そんな葛藤を抱えるのは、ごく自然なことだ。けれど僕は思う。
旅の本質は、“使う金額”ではなく、“お金との向き合い方”にあると。

安い航空券を探して夜な夜な検索したり、LCCのスケジュールを眺めながら最適な便を選んだり、
屋台の一皿を前に「この味でこの値段か」と微笑んだり。
そのひとつひとつの工夫や選択こそが、旅を「自分の手でデザインする行為」なのだと思う。

台湾は、そんな“旅の設計力”を育ててくれる最高の舞台だ。
街は歩きやすく、物価は手頃。人々は温かく、文化は豊か。
気取らずに入れる屋台があり、深夜でも安心して歩ける道がある。
だからこそ、少ない予算でも心が満たされる旅が実現できる。

思い返せば、僕が初めて台湾を訪れたとき、
わずか6万円ほどの旅費で見た景色が、いまも心の奥に息づいている。
九份の霧の坂道、士林夜市の喧騒、朝市の豆乳の香り――どれもお金では買えない体験だった。
旅の価値は、数字では測れない。
むしろ、限られた予算の中でどれだけ“心を動かす時間”を作れるかが鍵なのだ。